木密地域概要・取組みの歴史
木密地域とは
木造住宅密集地域のことで、山手線外周部を中心に広範に分布しています。
東京都では、「木造住宅密集地域整備プログラム(平成9年)」で指定された木造住宅密集地域のうち、土地利用現況調査(平成18・19年)により算出した不燃領域率※ 60%未満の地域(約16,000ha)としています。
※不燃領域率:市街地の“燃えにくさ”を表す指標で、建築物の不燃化や道路、公園などの空地の状況から算出します。70%を超えると市街地の延焼による焼失率はほぼゼロとなります。
木造住宅密集地域分布図
(出典:東京都都市整備局)
これまでの木密地域における取組み
これまで東京都では、平成7年の阪神淡路大震災を契機に策定した「防災都市づくり推進計画」の取組みを行ってきました。この計画では、木密地域の中でも特に震災時大きな被害が想定される地域を「整備地域」として定め、①延焼遮断帯の形成、②安全な市街地の形成、③避難場所等の確保、を基本的な考え方としています。具体的には、整備地域における不燃領域率を平成37年までに70%にすることを目標として、区が行う生活道路や公園の整備、建築物の共同化等の取組みに対して、東京都が財政的・技術的な支援を行ってきました。
整備地域位置図
(出典:東京都都市整備局)
しかし、近年の首都直下地震の切迫性や東日本大震災の教訓を踏まえると、従来からの取組みをさらに加速させる必要があります。そこで、整備地域の整備目標について、延焼による焼失をゼロとする達成時期を5年前倒しにする等、期間と地域を限定し、従来よりも踏み込んだ整備促進策を重点的・集中的に取組むために、新たに『不燃化特区制度と特定整備路線の取組』を立ち上げることになりました。
概要は「不燃化特区制度と特定整備路線の取組とは」»をご覧ください。